手の消毒

昨今、色々な感染症があり対策もウィルスや菌によって異なり、知識が必要になってきます。医療関係者なら知識として豊富に持ち合わせ適宜、感染症対策は簡単かもしれませんが、訪問ヘルパー初心者の方なら知識を持ち合わせていないケースが多いと思います。今回は、自身の感染症対策が適切かどうかお悩みのヘルパーのQ&Aになります。

ヘルパーをしています
最近退院してこられた利用者さんでESBL産生菌が尿から検出されています
介助内容としては排泄介助、口腔ケアをしています。
もちろん手洗い、消毒はしっかりとしているのですが、ヘルパーの装備は手袋、マスクのみで充分なのでしょうか?
エプロンやゴーグル装備の指示はないのですが、しなくても大丈夫なのですか?

導尿カテーテルを入れておられるので、ウロバッグ 内の尿を破棄してます。
介護の仕事を始めたばかりで調べても良く分からなかったので、ぜひ先輩方の知恵を授けてください

ESBL産生菌が検出された利用者さんのケアについて、感染症管理に関する基本的なガイドラインに従って行動することが重要です。以下に、具体的なアドバイスを提供しますが、注意して実施してください。

基本的な感染対策

手洗いと手指の消毒:手袋を着用する前と取り扱い後、そして適切なタイミングで手洗いとアルコール消毒を行いましょう。手指の清潔さは最も重要です。

手袋の着用:排泄介助や口腔ケアの際には、使い捨ての手袋を必ず着用しましょう。手袋はタスクごとに交換します。

マスクの着用:感染が空気感染する可能性がある場合、マスクを着用しましょう。特に咳やくしゃみをする場面では重要です。

ゴーグルやフェイスシールド:通常、ESBL産生菌は空気感染せず、目や顔に直接触れない限り感染しづらいです。したがって、通常のケアにおいてはゴーグルやフェイスシールドは必須ではありません。

エプロンの着用:エプロンは、利用者さんとの接触時に汚染が予想される場合や、体液などが飛び散る可能性がある場合に有用です。特に排泄介助時にはエプロンを着用することを検討しましょう。

汚物処理:排泄介助を行う際には、尿や便を適切に処理し、感染の拡大を防ぐために専用の容器やバッグを使用しましょう。手袋を着用したままで取り扱うことが安全です。

環境の清掃と消毒:利用者さんの居室やトイレ、介護道具などの環境は定期的に清掃と消毒を行いましょう。特に共用部分や頻繁に触れる場所は重点的に処理します。

バイオハザード対策:ケアの際に出た汚物や使い捨てのガーゼ、手袋などは、バイオハザードとして適切に処理しましょう。施設や地域の指示に従って廃棄物を処理します。

最も重要なのは、感染対策の基本を徹底し、感染拡大を防ぐことです。ESBL産生菌は感染症リスクがあるため、手洗い、手袋の着用、汚物処理、環境の清掃、マスクの着用などを実施することが大切です。また、施設や雇用主のポリシーに従い、必要な装備や指針を確認し、遵守することも忘れずに行いましょう。介護の安全性と感染対策を守るために、継続的なトレーニングと情報収集も大切です。